薔薇の花


深夜の帰宅
鍵をあける金属音
孤独が香る白い部屋

「おかえりなさい」

暗がりで誰かがぼくに囁いた
灯りを点すとピンクの薔薇
机の上で微笑んでいた

「ただいま」

コートを脱いで 上着も脱ぐ
ネクタイ外して シャツも脱ぐ
靴下脱いで  ズボンも脱ぐ

「来てくれたんだ‥‥」

薔薇は頬染め
いっそう鮮やかになり
俯くばかりで何も言わない


風呂から上ると薔薇がいない
ふと見ると
真紅に染まり
恥ずかしそうに
ぼくのベッドのなかにいた   


前の詩 次の詩

恋愛詩INDEX