僕のマリア


全力疾走で突っ走り
立ち止まったことなんかなく
振り返ったこともなかったんだ

しかしあの時
それ以上は一歩も足が前に出ず
荒い息をし立ち止まり
よろめいたあと倒れてしまった

希望なんてクソ喰らえ
こんな躯こわれてしまえ
僕は失意のどん底だった
自暴自棄とはあのことだ


そんなときにきみが目の前に現れた
苦しみを吐き出してみませんか
私が吸い取ってあげるからと

恥も外聞もかなぐり捨て
弱音を吐いて泣き叫んだ
きみはそれを吸収した
魔法の吸取紙のように


そして言った
いいえ あなたはすばらしい人
獅子のように誇り高く強い人
ほら たくさんの若い人たちが
あなたを尊敬しています

あなたはできる
きっとなんでもできるから
今は少し休みましょう
そして僕を抱きしめた


だからきみはマリア
僕だけの聖母マリア
やわらかな掌で僕を撫で
涙をふいてくれたんだ
Let it be
あるがままに そのままに

苦しくなるとそばに来て
いつも耳もとで囁いた
あなたはできる
なんでもできる


そうだ僕にはなんでもできる
きみが母のように抱きしめて
囁いてくれさえしたならば

だからきみはマリア
絶望の淵から救ってくれた
永遠の僕のマリア
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