寝物語


枕を並べ
幼い頃の話をした

よく遊んだ会下山の話
よく泳いだ須磨海岸の話
迷子になっても泣かなかった話
リレーで転びそうになってしまった話
新しい自転車をやっと買ってもらった話

 それで それで どうしたの
 ふうん かわいいこどもだったのね

こんな話いい年をして
口にするなんて思わなかった
つまらない話のひとつひとつに
君は目を輝かせ耳をかたむけ
ぼくの頬をやさしくなでる

 なにもかも 知りたいわ
 あなたのことは なにもかも

いまぼくは小学生のこども
なつかしさが浸み入る雨の夜更け
寝物語には終わりがない


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