後ろ姿


あなたの後ろを歩くのが好き
さっそうと風を切り
足早に歩くあなたの
後ろ姿を見ているのが好き

紺のスーツに身を包み
ネクタイをきりりとしめたなら
一分のスキもない大人のあなた
そのあとをついてゆくのが好き

ふと気がついて振りむくあなた
そのまっすぐな肩が好き
ごめんごめんまたやっちゃった
立ちどまって待つあなたも好き

早く歩くことができないわたしと
遅く歩くことができないあなたと
だからきっとこれからも
見失わずに追いかけなければ

でもすこしだけ悲しいの
その背中に透けてみえる
凍るようなあなたの寂寥
霜柱のごとあなたの身体をつらぬいて
前の詩 次の詩

恋愛詩INDEX