あほんだら


百万円ためたら
結婚したるゆうたから
まじめに働ことおもた

遊びもやめて心いれかえた
あちこち断られたけど
やっとガードマンの仕事みつけた

ティファニーの指輪こうてや
おまえがねだってくれたから
はよ買うてやりたいとおもた

あんたのご飯つくったげる
うれしいことゆうてくれた
そやから俺 むちゃ頑張った

冬の寒いのんはまだマシやった
暑うて夏のほうがたまらんかった
お日ぃさん照りつけよった

ほんでも俺 雨の日も風の日も
はよおまえと所帯もちたいから
そやから俺 めちゃ頑張った

おまえのとこへ挨拶いったら
フリーターなんかにやられへん
親父さんが怖い顔で言いよった

正社員にしてくださいて
社長に頭さげて頼んだんや
三年続いたらなゆうてくれた

こないだ公団にも申し込んだで
おまえに内緒で行ってきたんや
結婚するよってゆうて3DKやで

なんでやねん 
おまえいっこも会うてくれへん
俺のこと嫌いになったんか

やっと会うてくれたかて
なんやそっけないし冷たいし
したいのにやらしてくれへんし

俺なんも悪いことしてへんで
昔の女となんか切れてるで
俺 おまえしかおらんねんで

死ぬほど惚れたんちゃうんか
俺と幸せになるんちゃうんか
ほんまにほんまになんでやねん

やっと金たまったから
おまえのゆうてた指輪買うた
はよ見せとうて原チャリ走らした

おまえの喜ぶ顔うかんできて
うれしいてうれしいて
ごっつう飛ばして走っとった

赤で停まっとったときやった
スーッとBMWが横に停まって
金持ちそうな男が運転しとった

なんでやねん
なんでおまえが隣りにおるねん
うそやろ なんで乗ってんねん

ウィンドウたたいて
ほれ指輪やでゆうて箱みせたけど
他人みたいな顔して男とわろた

なんでやねん
俺のどこがいかんねん
おまえとやったら死んでもええで

なんでやねん あほんだら
おまえなんかなんぼのもんじゃい
金ある男がそないにええんか

わけわからんようになってしもて
夜までグルグル走りまわった
気がついたら南港や

おまえとよう来た天保山や
こんな指輪すててもたる
海に向こうておもいっきり投げた

おまえなんかいらんわい
好っきゃのに 好っきゃのに
俺どないしたらええねんな

涙ぼろぼろこぼして叫んどった
あほんだら
あほんだら
前の詩 次の詩

恋愛詩INDEX