五月の別れ


いま五月
からりと空は晴れわたり
陽のひかり降りそそぎ
さわやかな風そよぐ


 ひと月まえ
 おまえと桜を見てあるいた
 夕闇せまる公園で
 おまえが作った弁当を食べた


なぜ五月
野菜や花の苗が育ち
小鳥たちは楽しく歌い
カエルの合唱もはじまったのに


 夜になると肌ざむく
 おまえの膝枕で桜を仰ぎ
 首すじにぬくもり感じ
 夜明けまでも花の下にいたかった


いま五月
若葉まぶしく
みどり萌えて

なぜ五月 なぜ別れ
樹々かがやいて
空は息ぐるしいほど蒼いというのに
前の詩 次の詩

恋愛詩INDEX