邪 淫


我れらがあゆむこの道は

よこしまな道

掟やぶりの邪道なり

えにし さだめ
縁と運命にあやつられ

抗うことはかなわずして

律しきれずに歩く道


我れ嘆く

この身なぜに男ならずや

女も嘆く

この身なぜに独り身ならずと



我れらがあゆむこの道は

神も仏も赦さぬ道

よこしま みだら

邪淫なり


同行二人

我れらいずれも蛇の道のヘビ

堕ちゆく先は奈落の底

煮え湯と炎の焦熱地獄



えい しゃらくさい
ごず  めず  おそ
牛頭も馬頭も懼れぬわい

覚悟はきめたわ

毒を喰らわば皿までじゃ


我れらふたりかき抱き

ともに堕ちてくれようぞ

まっ逆さまに地獄の釜


*邪淫(じゃいん)……よこしまで、みだらなこと。妻または夫以外の者と淫事を行うこと。[仏]五悪・十悪の一つ。

*牛頭(ごす)・馬頭(めず)……地獄に落とされた者たちを痛めつけ、刑を執行する番人。牛の頭を持ち、人間の体をしたものを牛頭、同じく馬の頭を持つものを馬頭という
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