雲 海


ねえ 見て きれい
おまえが指さす窓のそと
夕陽に染まりはじめた雲海

きれいなものね 雲海って
ふわふわしてて綿菓子みたい
上に乗って遊べそう

  そうなんだ
  この雲海を見せたくて
  おまえを飛行機に乗せたんだ


あら もう淡路島の上空だって
アッというまね飛行機って
それにどうやら落ちないみたい

  あたりまえだ
  そう簡単に墜ちてたまるか
  墜ちたとしたらそれは運命

ほら いつまで飛んでも紅いのよ
向こうの方の空のはし
返事してよね あら眠ってるの

  そうだよ
  地球も太陽もデカイんだ
  おまえの世界の何万倍もな


ぼくは寝たふり
心のなかで答えていた
窓ガラスに額をつけて
目を輝かせるおまえを感じ

薄目をあけると
雲海きれぎれ ふわふわり
闇が迫る空を突き抜け
少女になった女がはしゃぐ

ぼくは寝たふり
心のなかで思っていた
このまま堕ちてもかまわない
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