雨の物語


君は化粧をしないけど
その背中が小さく見えて
しかたない しかたない
だから僕は 君をもう
きっと愛しているんだろ

 窓の外は 雨
 雨が降ってる

僕にふたたび与えられた
このやすらぎの()()
この歌を聴く夜更け
縫いものをする君と
新聞を読んでいる僕

 窓の外は 雨
 雨が降ってる

言葉は何も信じない
そんな哀しいことを言い
ウサギみたいに臆病な君
だから僕は何も言わない
何も言わずに君を抱く

 窓の外は 雨
 雨が降ってる

恋とか愛とか判らないけど
悲しいばかりが物語じゃない
僕の部屋のドアにだって
ちゃんと書かれてあった筈
幸福(しあわせ)以上 ()()色未満

窓の外は雨 雨が降ってる
僕は長生きをすると決めた
頼りない君より先に逝けない
僕らの物語は始まったばかり
やさしい雨の降る夜更け


※「雨の物語」伊勢正三 作詞・歌、イルカ 歌

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