春のおわりに


春の嵐が吹き荒れる
八重桜の花びらが舞い
ツツジの花に降りかかる

いつものごとく春は足ばや
じゃ またと笑顔をのこし
この国を駆けぬけてゆく


やがて初夏
もえる新緑
そして梅雨

陽に灼かれる夏
枯れ葉が舞う秋
また凍てつく冬


おなじように春がきて
どこかで闘いはつづけられ
みえない速度で自然がこわれ

私は与えられた時間のあと
塵埃になるにはどのようにと
海や山に撒かれる幸せを想う


せくな あせるな
いまのところ地球という星に
全球凍結の怖れはないという

※塵埃(じんあい)……ちり、ほこり


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