夏から秋へ 五首





恋しさ愁殺
 
息のね止まり
ひんやりと夜風かすめるそのときに




忌み嫌われし曼珠沙華かなし
彼岸きて土手にくれなゐ染めぬいて




似ている夏を見送りしとき
逝くひとに花をたむける寂しさに  


燃えつきぬ悔い背中にたたえ
ふり返りなごりおしげに去る夏は



つるべ落としの日が暮れる
夏すぎて秋ひたひたとあゆみより

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